「電子基準点」
先日、浜松市総合産業展示館で「第2回防災危機管理展inはままつ」が行われました。
その一環で「新しい地震予測の取り組みと実績」と言うタイトルで東京大学名誉教授の村井俊治先生の講演を聞いてきました。村居先生は電子基準点で観測したデーターを元に地震予測をしています。これは国土地理院が電子基準点と言う観測点をGPS衛生で観測して地殻変動を監視する測量システムです。この誤差は1cm以下だそうです。凄く正確です。
電子基準点とは、高さ5mのステンレス製の棒状の工作物です。毎日、日本列島は数センチの隆起と沈降を繰り返しています。全国でこの電子基準点は1300地点存在しているそうです。
浜松市でも9箇所の電子基準点があります。私も近い所から浜北-浜松市立北浜小学校、天竜-浜松市立竜川中学校跡、浜松A-本町公園(卸本町)の3箇所を確認してきました。
今回講演して頂いた村居先生は、東日本大震災が起こる前に地殻変動の異常に気が付いていたそうです。そこで、2000年から2007年に起きたマグニチュード6以上の地震162個に対して、地震の前に何らかの前兆現象が起きていたか否かをチェックした結果、すべての地震に前兆現象が見られたそうです。
そこで、100%確率はしていないけれど少しでも地震や津波の被害から人々の命や財産を守りたいという動機から「JESEA(ジェシア)」を立ち上げて地震予測し「週刊MEGA地震予測」を毎週水曜日にメールマガジンで配信しています。私も毎週見ていますが全国的に4~6cmの隆起と沈降が繰り返されています。
村居先生は6cm以上の隆起と6cm以上の沈降があった場合、その中間点にひずみが生じて地震が起きるという見解です。とても分かりやすい見解でした。
また、現在要警戒地域(震度5以上の地震が発生する可能性が極めて高い)は北信越地方・岐阜県・南関東地方(駿河湾、相模湾、東京湾に面する地域・伊豆諸島)だそうです。
「電子基準点」は割と身近なところにあります。興味のある方は、一度現物を見て頂けたら幸いです。
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